NOMAD LIFE IN TURKEY

【トルコ暮らしブログ】

トルコ南東部大地震を受けて考える、今後の生き方や社会について

 

みなさん、こんばんは。

 

トルコ南東部で大地震があって以降、

毎日辛いニュースが流れていて、胸がしめつけられるような思いになります。

 

それでも目の前の日常は進んでいて

自分に何ができるのか、どういう支援のあり方を選ぶのか考えているうちに

あっという間に1日が過ぎていきます。

 

ちょうど地震当日に彼が高熱を出し、今も咳や頭痛が残っているため

私たちはフェティエのお兄さん家族のお家で過ごしているところです。

 

オリーブの土地へ行くにも、最近はかなり冷え込んでいたため

地震直後から今日までは一旦剪定作業をお休みしている状況。

 

家の建設に来てくれていた職人さんは、

被災地に残された家族がいるということで、フェティエから現地へ向かったそうです。

 

自分達の日常でも、いろんなことが一旦ストップしていますが

だからこそ、この状態からの気付きもあったここ数日でした。

 

今回のトルコ南東部で起きた大地震を受けて

自分なりに考えたことを書き残していこうと思います。

 

 

今こそ目覚めの時

この大地震により、近くにいても遠くにいても

被災地からの悲痛な叫びや状況を知り、とても辛い気持ちになると思います。

 

支援の形を模索しながらも、私も彼も今は状況を見守りながら

冷静に社会のシステムを見つめ直し、今後について話し合いをしているところです。

 

今回のトルコ南東部大地震で見た、一瞬でアパートが崩れる映像。

そこは、多くの人が大金を払って購入し、これからの人生が待っていた場所でした。

 

希望や幸せを願って住んでいた場所なのに、

あっという間に壊れ、家族や全てを失ってしまう恐怖。

 

物は新たに買うことができても、失われた命は戻ってきません...。

 

トルコでは1999年にあった大地震後に、建築の規制が見直され

より厳しいルールへと変わったと聞いていましたが...

 

2000年以降に建てられたものでさえも、2度の大地震で崩壊しているそうです。

 

だからトルコ人の彼は、国や大企業を信用していないと言っていました。

 

今、国を通した団体に義援金を支援しても、

また同じような地震等の自然災害の危険性があると分かっているエリアに

新しいアパートを建て、地域コミュニティの再建を図るかもしれない...と。

 

2020年10月30日に起きたエーゲ海震源のM7.0の地震でも

イズミルにある約20棟もの建物が崩壊し、死傷者が出ました。

 

今回の地震ほど大規模ではありませんでしたが

彼のお母さんが住むイズミルのBornova地区で被害が出たこともあり

 

お母さんに会いにいくたびに、

亀裂の入った高層アパートや、取り壊しされた建物の跡を見かけます。

 

地震後数ヶ月は、テントで暮らしている人

崩壊の可能性があるため立ち退きを余儀なくされた人々の

引っ越し現場を見かけましたが

 

今となっては、取り壊しされ新地となった場所に

新しいアパート建設プロジェクトの広告が貼られており、

 

また同じエリアに同じような高層アパートが建つのかぁ...

同じ被害が繰り返されるのではないか?と不安に思ってしまいます。

 

私自身は、今回の大地震を受けて

今こそ社会のシステムや前提を疑い、自分自身が深く目覚める時だなと感じました。

 

何か違和感を感じることや、当たり前だと思っていた仕組みでさえも

前提を疑って、自分の頭で考えてみることが大切だと思っています。

 

何かに怯えて・不安を感じて決断していくのではなく

安心しワクワクできるようなことを想像し、

自分は心から、どんな人生を送りたいのか考えてみる時なのかもしれません。

 

シンプルなライフスタイルへの移行

こういった大地震などの自然災害、気候変動による災害、

コロナなどの感染症パンデミック、今後起こり得る食糧危機、そして戦争...

 

こう言った出来事を通して考えるのは、

資本主義・大量生産・大量消費に依存しているエリアが

より影響を受けやすいということ。

 

そして、この地球は人間だけが支配していいものではないということ。

 

人間のエゴにより、今まで自然や動物から搾取し続けてきたことを反省し

本当に必要なものを必要なだけ、という感覚を取り戻す必要があると考えています。

 

もっともっと!と利益を追求していては、いつかは資源が尽きてしまいます。

必要な人に必要なものが適量届く社会のあり方について、考える時なのかなと。

 

そして、遠く離れたところからの輸送品に頼るのではなく、

自分の身近にある地域コミュニティの中で

ある程度経済を循環させることの必要性も同時に感じました。

 

人や経済の中心が都市だけに過剰集中するのではなく、

国全体を通して、自立した小さなコミュニティが満遍なく広がる方が

より経済も人々の生活も安定していくのではないかなと考えています。

 

そういった考えのもと、私たちはコロナのパンデミックをきっかけに

イズミルで購入していたアパートの1室を売却し

去年の秋に、その半額の資金で田舎にあるオリーブの土地を購入しました。

 

そして残りのお金で、小さな家を建設中です。

 

約120本ものオリーブの木々に囲まれていると

その木々に通っている水のエネルギーや土の香り、鳥の鳴き声、川の音を感じ

都会で聞こえていた電子/機械音とは真逆の、癒しを感じるのです。

 

ずっと自分が求めていた世界観が、現実に変わった瞬間でした。

 

オリーブの木々の剪定をしていると

この枝はすでに実をつけた後だな、来年はこの枝からはあまり収穫できないな

ということに事に気きます。

オリーブの木々の剪定作業。
それぞれの木と向き合いながら、春から芽生える新しい命を意識して切っていきます。

 

でもそれが自然のサイクルであり

そうやって、1年ごとに休む枝と新しい命を宿らせる枝というのが

交互にある事を知ると、

 

様々な栽培やモノづくりの過程で

自然の休息時間を無視して、大量生産しようとすることが

とてつもなく不自然に思えてきました。

剪定した木々は、寒い時期に薪として使います。
循環するというのは、こういうことか!と気付いた体験でした。

 

今まで、何も考えずに「必要」と思って買い物をしてきたものでも

物事の「源」を知らないばかりに、大量生産・大量消費の社会に加担していたんだと。

 

また、自分たちの手で野菜や果物を育ててみると

お金では買えない、自然の恵みをダイレクトに感じられます。

 

一昨年、ボドルムでトマトを自家栽培したのですが...

苗を6つほど植えた後に(苗1つ約3~4リラ)、ものすごい量のトマトが実って

夏の間はトマトを買うことなく過ごすこともできました。


www.youtube.com

 

今暮らしているフェティエの地域では、

この時期、1本のレモンの木に数えきれないほどの実がなっているのを見かけます。

スーパーや市場でレモンを買う必要性は全くありません。

 

お姉さんの畑には2本のレモンの木があり、たくさんの実がなっているのですが

冬だけでは家族や親戚に配っても消費しきれないから、

レモン果汁を冷凍して夏にはレモネードを作るよと言っていました。

 

そんな体験を通して、自分たちの手で育てたり、地産地消を心がけるだけで

インフレーションは和らぐのではないか?と思ったり。

お姉さんのお母さん。
家庭で出た使用済油を何十キロも集めて、自家製石鹸作り。

作業は時間もかかり大変ですが、
一年間の生活で十分使えるほどの石鹸が完成しました。

 

自然に近い場所で物事の源を知ることは、私にとって

本当の美味しさや美しさを知り・豊かに感じる瞬間だなと改めて気付いたのです。

 

そして、お金で買った物は無くなっていくかもしれないけれど

自分の手で育てる経験や嬉しさ/豊かさは、失われることはありません。

 

少しずつ、昔ながらの暮らしの知恵を身につけ

自然と調和して生きていくことが、私の人生のテーマなんだなと深く感じました。

 

まとめ

今回は、大地震を通しての自分の気づきを書いてみました。

 

今いろんな情報が、TV報道やSNSを通して溢れていますが

「自分の目で見る現実」へのバランスも失わないように...と気を付けています。

 

とはいえ、全てを失ったときに自分は立ち直ることができるのだろうか...

と被災地の映像を見ながら考えることも。

 

恐怖や不安な現実に意識を向ければ、その感情の連鎖は止まりません。

でも、この大変な状況で見つけられる、助け合いの精神や助かった命に目を向ければ

希望に焦点をあてて、少しでも前向きに生きられる気がします。

 

すぐに気持ちを切り替えるのは難しいことですが、

 

自分の意識・波動が現実を作っているということを忘れないように

目の前にある暮らしに感謝をし、丁寧に生きていくことが

今の私にまずできることかなと感じました。

 

今回のブログでは、自分の心のうちをシェアさせていただきました。

読んでくださる皆様の日常が、穏やかで幸せに満ち溢れていきますように🌿

 

Nao

 

 

にほんブログ村 海外生活ブログ トルコ情報へ
にほんブログ村 にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村 にほんブログ村 ライフスタイルブログへ